恋愛トライアングル
え…………?
拓…今何て言ったの―――????
『美智姉?聞いてる?』
ふいに拓が腕を触り、
「きゃっ!いや、だっ……」
『もう俺や明菜を苦しめないで』
「……分かったわよぅ。」
あ………言っちゃった。
これでもう、拓と私を繋ぐ物は何もないんだ…………
「出てって。
明菜のとこ行ってあげなさいよ」
『ありがと。じゃあな』
パタンッ
ドアが閉まる音がして、部屋には静寂が訪れた。
私はずっと、拓が一口も飲まなかった紅茶を眺めていた―――…