あおいほし

川を渡り、小さな林を抜け、15分ぐらいでその丘に着いた。


そこから見える風景はいつもとは違っていた。



丘のまた少し遠くに、あの黒い塔が家で見た時より随分大きくそびえ立って見えていた。


横幅は1つの山ぐらいあるんじゃないか。

高さは雲より高い。


地面に食い込む様にして、その形態を支えていた。





そしてその黒い塔から、黒く動く物がでてきて、周りの景色を見ていた。

いや、この場合散策、と言った方がいいかもしれない。



その黒い生物の動きを、ただ僕は、遠くからぼーっと立ちすくめながら眺めていた。



そのうち、黒い生物は僕に気付いたのか、3匹程こちらに向かってきた。






僕はただ眺めていた。




< 10 / 19 >

この作品をシェア

pagetop