あおいほし
僕は夢を見ていた。
それはいつか本で見た"街"で、母さんと二人で暮らす夢だった。
人が溢れていた。
希望も夢も溢れていた。
僕と母さんは幸せだった。
けれどもある日、母さんが死んでしまった。
僕が悲しくて泣いていると、その涙で海ができて、街の人達はみんな船に乗って、どこかへ行ってしまった。
置いていかないで、
そう頼んだ。
泣いて頼んだ。
でも街のみんなは言った。
「お前はダメだ。」
どうして…?
母さんが死んだから?
僕が泣いたから?
僕は要らない子なの?
だんだん見えなくなる船に、僕はずっと泣き叫んでいた。
一人にしないで………と