アナタハシニマシタ2
木村は十一時ちょうどにインターホンを鳴らして事務所にやってきた。
応接室に木村を通して簡単な話をしたあと、例のメールを木村に見せる。
「目的が分からない。ただ岸野明日香を連れ戻されると不利益を被る人間が、修君にメールを送った…。捜査の妨害なのか、はたまた本当に警告しているのか…」
もう一度メールを木村が読んでいくと、声を上げた。普段あまり聞かない声だった。
「『貴方と貴方のお連れ様に』って事は、修君は優次以外のもう一人誰か行くのかい?」
今度は修が声を上げてメールを読み返す。下の方に今木村が読みあげた場所が書かれてあった。
「はい。岸野明日香と同じ学校の生徒を。でもなぜ?」
「この事件を担当しているのは君だ。優次と一緒に行くことになれば、メールはあいつの携帯か、この文章は書かれないはずだ」
さすがは署で一、二を争う刑事だ。と修は感心してしまった。
「気付いた時点でもう一つ。このメールに返信してみた?」
「いいえ。まだしてません。とても気持ち悪いメールで木村さんに電話することが精一杯でした」
木村は楽しそうに修の携帯と自分の携帯を起用に操作する。そして修の携帯は、返信して空メールで送った。メールはそのまま送信完了の画面に変わって、しばらく経っても木村はそこから動かさなかった。
応接室に木村を通して簡単な話をしたあと、例のメールを木村に見せる。
「目的が分からない。ただ岸野明日香を連れ戻されると不利益を被る人間が、修君にメールを送った…。捜査の妨害なのか、はたまた本当に警告しているのか…」
もう一度メールを木村が読んでいくと、声を上げた。普段あまり聞かない声だった。
「『貴方と貴方のお連れ様に』って事は、修君は優次以外のもう一人誰か行くのかい?」
今度は修が声を上げてメールを読み返す。下の方に今木村が読みあげた場所が書かれてあった。
「はい。岸野明日香と同じ学校の生徒を。でもなぜ?」
「この事件を担当しているのは君だ。優次と一緒に行くことになれば、メールはあいつの携帯か、この文章は書かれないはずだ」
さすがは署で一、二を争う刑事だ。と修は感心してしまった。
「気付いた時点でもう一つ。このメールに返信してみた?」
「いいえ。まだしてません。とても気持ち悪いメールで木村さんに電話することが精一杯でした」
木村は楽しそうに修の携帯と自分の携帯を起用に操作する。そして修の携帯は、返信して空メールで送った。メールはそのまま送信完了の画面に変わって、しばらく経っても木村はそこから動かさなかった。