アナタハシニマシタ２

｢はい｡任せてください｣



それを聞いた木村は表情を緩める｡かなりこの言葉を信用しているようだ｡




｢さすが優次が見込んだ事はある｡成果が上がることに期待しているよ｣




すぐに木村の携帯が鳴る｡



｢もしもし｡――分かりました｡すぐ戻ります｣




｢悪いな｡署から戻れと言われちまったよ｡こんなことしか出来ないが頑張ってくれ｣




木村は警察署に帰っていった｡二日後には果たしてどういう結果になっているのか｡







｢ねえ｡沙良？｣




沙良のクラスメートが話しかける｡普段は弾んだ声で話しかけてくるが､今日は声が重く聞こえた｡




｢どうしたの？そんな声で？｣




｢さっき返されたテストの結果どうだった？｣




何かと思えば先程のテストの出来の話だった｡てっきり何か悩みがあるのかと思いホッとする｡



｢その様子じゃ…赤点だった？｣




クラスメートが慌てて沙良の口を塞いだ｡どうやら当たりらしい｡




｢どうしよう…｡冬休み追試だよ…｡せっかくのクリスマスが勉強三昧なんて…｣