アナタハシニマシタ2
「私ね、テストで愛理に勝ったんだよ!」




沙良が満面の笑顔を修に見せる。




「凄いじゃないか!沙良は勉強出来るんだな!」




二人が仲良く話しているのが気に入らないのか、二人の話に割って入る。




「いいですわ!私もあなたたちの捜査に同行しますわ。岸野さんを連れ戻して差し上げますわ!」










「御迷惑をおかけしました…」




「いや、気にしなくていいよ。説得してくれる人が増えるのは心強いから」




沙良は帰り際に修に何度も謝った。気にしなくていい。と修が言っても謝ってばかりだ。愛理は知ってか知らずかそのやり取りを不機嫌そうに見ているだけだ。



「いよいよ明後日だね。緊張してきたよ」




これでは堂々巡りなので修はわざと話を変えた。気をそらせばなんとかなると思ったからだ。



「はい。私達も微力ながらお手伝いさせて頂きます」




「微力なんかじゃないよ。二人にはいざという時には説得して貰うんだもの。逆に期待したゃうよ」




それを聞いた沙良は少し不安げな顔をした。自分にそんな大役が務まるのか。そんな表情だ。




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