アナタハシニマシタ2
それでも修は切ろうとしなかった。さっき言っていた、昼頃の手荒い歓迎。それは木村が行った行動が相手にとって有効だったと裏付けていた。
『おかげで僕は新しい携帯を買う羽目になったじゃないか。この代償は高くつくからね』
「そんなこと…。知ったことか…」
電話の向こうでは気味の悪い笑いが響いている。
『そうだよね。君が知ったことかじゃないもんね。でも…』
そして低い声で、
『僕は君を許さないよ…』
修の背筋から冷や汗。そして鳥肌が立った。今までにそう感じたことのない不気味さが。
『じゃあ。十二月四日、軽井沢で会おう』
「お、おい!ちょっと待て!」
修の呼び掛けも虚しく電話は切られていた。定期的な電子音しか聞こえなかった。
――最悪だ…。
もう修たちが向かう場所まで奴は分かっている。かなり大きな障害がそびえ立ってしまった。その壁は三人で登るにはかなり危険な壁だ。
修は夜が明けるのをただ待った。暗闇ではあいつに見られている気がして眠れない。ただ空が白むのを待つしか出来なかった。
『おかげで僕は新しい携帯を買う羽目になったじゃないか。この代償は高くつくからね』
「そんなこと…。知ったことか…」
電話の向こうでは気味の悪い笑いが響いている。
『そうだよね。君が知ったことかじゃないもんね。でも…』
そして低い声で、
『僕は君を許さないよ…』
修の背筋から冷や汗。そして鳥肌が立った。今までにそう感じたことのない不気味さが。
『じゃあ。十二月四日、軽井沢で会おう』
「お、おい!ちょっと待て!」
修の呼び掛けも虚しく電話は切られていた。定期的な電子音しか聞こえなかった。
――最悪だ…。
もう修たちが向かう場所まで奴は分かっている。かなり大きな障害がそびえ立ってしまった。その壁は三人で登るにはかなり危険な壁だ。
修は夜が明けるのをただ待った。暗闇ではあいつに見られている気がして眠れない。ただ空が白むのを待つしか出来なかった。