アナタハシニマシタ２

ピザを一人で食べきるのは無理かと思ったが､かなりの空腹と普段は食べられない物とあいまって綺麗に平らげた｡




食欲を満たした途端に睡眠欲に駆られたが､理性が働いて足はシャワーに向かっていた｡体を清潔に保つのも淑女のたしなみの一つ｡両親に反抗して出て行ったが､キチンと両親の教えに従っている自分がとてもおかしくおもえた｡




服を脱いで鏡が全身を写す｡肌の色は健康的な色とは程遠い純白に近い白｡体つきは細く､手足は骨と最低限付いた肉だけ｡余計な物が付いていない分､女性としてもプロポーションが貧弱に思えた｡




気が付けば友達は誰もいなかった｡送り迎えは必ず運転手付きの車｡外で遊ぶことも禁止され､代わりに用意されたのは難関私立中の過去問集｡放課後は学習塾三昧｡



クラス替えの始めの時期は仲良くなろうとしてきた同姓のクラスメイとがいたが､そういうことが当たり前の彼女に誰も付いてくる人はいなかった｡