アナタハシニマシタ2
――全ては後継ぎのため。
物心付いたときから耳にたこが出来るくらい聞かされた言葉だ。勉強していい学校に入って、医学部のある名門大学に入って、そして、
明日香はシャワーを頭から浴びる。もちろん冷水。さっきまで考えていたことが一気に吹き飛んだ。
寒さに震えるが、徐々に給湯機が効き始めぬるま湯、そして温水に変わる。
高校に入る際もそうだった。親に黙って志望校を変えた。入試後に入学の書類を見て激怒した。しかし明日香はそれに耳を貸すつもりは全くなかった。それだけ両親は自分に興味がないということを裏付けたからだ。普通であれば入試前に気付く。帰宅時間がおかしいとか、ましてや運転手付きであればその報告が即日中に行ってるはずだがそれにも気付かなかった。それが自分には許せなかった。
徐々に暖まる体を綺麗に洗う。特に長い髪は時間をかけて丁寧に。トリートメントも一日も怠らない。
シャワーから上がり、高校生は使う機会がない真っ白の上品そうなバスローブを羽織る。そこから丁寧にドライヤーで乾かしていく。
ベッドに倒れこむと、明日香はそのまま深い眠りについた。
物心付いたときから耳にたこが出来るくらい聞かされた言葉だ。勉強していい学校に入って、医学部のある名門大学に入って、そして、
明日香はシャワーを頭から浴びる。もちろん冷水。さっきまで考えていたことが一気に吹き飛んだ。
寒さに震えるが、徐々に給湯機が効き始めぬるま湯、そして温水に変わる。
高校に入る際もそうだった。親に黙って志望校を変えた。入試後に入学の書類を見て激怒した。しかし明日香はそれに耳を貸すつもりは全くなかった。それだけ両親は自分に興味がないということを裏付けたからだ。普通であれば入試前に気付く。帰宅時間がおかしいとか、ましてや運転手付きであればその報告が即日中に行ってるはずだがそれにも気付かなかった。それが自分には許せなかった。
徐々に暖まる体を綺麗に洗う。特に長い髪は時間をかけて丁寧に。トリートメントも一日も怠らない。
シャワーから上がり、高校生は使う機会がない真っ白の上品そうなバスローブを羽織る。そこから丁寧にドライヤーで乾かしていく。
ベッドに倒れこむと、明日香はそのまま深い眠りについた。