アナタハシニマシタ2
予算は一応こちらで持とう。修はもう一度資料と自分の考えをまとめたあと眠りについた。




次の日。



修はメールの着信で目が覚めた。修の携帯のアドレスを知っているのは、優次と沙良。そして木村だけだ。



あまりにも寂しいが、あまり増えても嬉しい気がしない。増えるということはそれだけ嘘を付いてきたということになる。自分はもうこの世には生きていない。死んでいるのだ。




寝惚け眼の状態でメールを見る。送り主は不明。



『おはようございます。捜査の調子はいかがでしょうか?もし、岸野明日香を探しに別荘まで行くのなら、十二月四日は避けられた方が貴方と貴方のお連れ様に多大な被害が予想されます。それでも行くのであればお気を付けて…』



すぐに消そうと思ったが、変に信憑性があるメールだ。逆に気味が悪い。なぜ岸野明日香を探しに行くのが分かっているのか。それは分かったとしても、じゃあなぜこちらが向かう日にちを相手は知っているのか。



修は身を起こして木村に電話をかけることにした。
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