どくんどくん ~SPRING SNOW~
第10章~大人の階段~
僕はなんて、幸せな子供時代を過ごしていたんだろう。
子供の頃、何の悩みもなかった。
お兄ちゃんとケンカしたり、近所の友達と遊んだり、週末は遊園地や動物園に行った。
年に一度は、旅行もした。
金持ちの友達と比べて、お母さんにこんなことも言った。
「ねえ、どうしてうちの車は小さいの?どうして僕はお兄ちゃんの服なの?」
お母さんは、なんて答えたのか覚えてないけど、子供にこんなこと聞かれて悲しかっただろう。
ほどほどでいいんだって今の僕は思える。
僕は、お金よりもずっと大事なものをいっぱいもらっていたのだから。
ユキの笑顔の向こうの涙・・・は僕の想像を遥かに超えた涙だった。
ユキの抱えてる荷物はあまりにも重かった。
僕は、半分それを持ってあげたい、と心から思う。
僕になにができるのだろう。
僕は、ただそばにいることしかできない。
子供の頃、何の悩みもなかった。
お兄ちゃんとケンカしたり、近所の友達と遊んだり、週末は遊園地や動物園に行った。
年に一度は、旅行もした。
金持ちの友達と比べて、お母さんにこんなことも言った。
「ねえ、どうしてうちの車は小さいの?どうして僕はお兄ちゃんの服なの?」
お母さんは、なんて答えたのか覚えてないけど、子供にこんなこと聞かれて悲しかっただろう。
ほどほどでいいんだって今の僕は思える。
僕は、お金よりもずっと大事なものをいっぱいもらっていたのだから。
ユキの笑顔の向こうの涙・・・は僕の想像を遥かに超えた涙だった。
ユキの抱えてる荷物はあまりにも重かった。
僕は、半分それを持ってあげたい、と心から思う。
僕になにができるのだろう。
僕は、ただそばにいることしかできない。