どくんどくん ~SPRING SNOW~
「あら~いらっしゃい。ユキちゃん。ハルが彼女連れてくるなんて初めてよ!どうぞどうぞ。」

ご機嫌な僕のお母さんに、ユキも嬉しそうだ。

「お邪魔します。ハル君にはいつもお世話になってて・・・あの、これからもよろしくお願いします。」

「そんなのいいのよ~、こちらこそよろしくね。ハルにはもったいないくらいかわいいわね。どうかハルを捨てないでやってね。」

玄関先でのこんな会話の最中も僕のドキドキが止まらない。

「はいはい、じゃあ、部屋いこっか。おかん、ジュース買ってきたから持ってくんなよ!」

階段を駆け上がって最終チェック!

Hな本は押入れに隠したし、Hなものは、もうない。


OK!

「ユキ、入って!イカ臭いけど。」

冗談言いながらも、僕の心臓は破裂寸前。
< 106 / 206 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop