どくんどくん ~SPRING SNOW~
今日の午後から始まる芸術の時間。
今年から始まった画期的な授業。
画期的だと先生が言うのはどうかと思うが。
きっと誰かの言い出した思い付きで始まったのだろう。
絵を描いたり、楽器を使ったり、なにやら芸術的なことをやるらしい。
2クラス合同で2時間。毎週金曜の午後。
あ~、眠い。おなかいっぱいで眠い時間帯・・・。
「はる~うまいね~!!」
眠気と戦う僕の耳に飛び込んできたのは、聞きなれない隣のクラスの女子のかん高い声。
はる、という名前に反応して、僕は眠い目をこすりながら体を起こす。
はるって僕じゃないのか・・・。誰だ、はるって・・。
あ~眠い。
また眠りにつこうと思ったが、同じあだ名を持つ者として、どうしてもその人の顔を確認したいという不思議な感覚に襲われる。
僕は、騒いでいる女子数名の方へ視線を向けた。
その円の中心に、『はる』という偶然にも僕と同じあだ名の少女がいるはずだ。
「どくんどくんどくんどくん・・・」
この胸の高鳴りを僕は一生忘れないだろう。
今年から始まった画期的な授業。
画期的だと先生が言うのはどうかと思うが。
きっと誰かの言い出した思い付きで始まったのだろう。
絵を描いたり、楽器を使ったり、なにやら芸術的なことをやるらしい。
2クラス合同で2時間。毎週金曜の午後。
あ~、眠い。おなかいっぱいで眠い時間帯・・・。
「はる~うまいね~!!」
眠気と戦う僕の耳に飛び込んできたのは、聞きなれない隣のクラスの女子のかん高い声。
はる、という名前に反応して、僕は眠い目をこすりながら体を起こす。
はるって僕じゃないのか・・・。誰だ、はるって・・。
あ~眠い。
また眠りにつこうと思ったが、同じあだ名を持つ者として、どうしてもその人の顔を確認したいという不思議な感覚に襲われる。
僕は、騒いでいる女子数名の方へ視線を向けた。
その円の中心に、『はる』という偶然にも僕と同じあだ名の少女がいるはずだ。
「どくんどくんどくんどくん・・・」
この胸の高鳴りを僕は一生忘れないだろう。