どくんどくん ~SPRING SNOW~
人って幸せになると、心があったかくなる。

幸せだから、優しくなれる。



45分のハーフの試合の後、僕は自転車でユキの家の方へ向かう。

昨日、家の前までは恥ずかしいと言うので、近くのコンビニで別れたもんだから、家はわからない。

でも、表札でわかるはずと信じて僕は向かった。
恋って無謀なことでも、できそうな気持ちにさせる。

今の僕なら、ユキの家だってなんだって見つけられる気がしたんだ。


高級そうな住宅街。

自転車を置いて、一人で歩いて探すことにした。


「ワンワン!!!」

品格のあるドーベルマンに吠えられた。



どくんどくんどくん・・・。

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