どくんどくん ~SPRING SNOW~
パララパラリラ~♪


待ちに待ったユキとの初めての電話だった。

『もしも~し。ハルです』

『もしもし、ユキです』 


なんだこの会話。糸電話かよ!


『ユキのメールかわいいな。』


『そう?私あんまり得意じゃなくて・・なんて入れていいかわからなくて。』

『いいのいいの。そのままで。メール苦手だったら電話してきて。』

『うん!でも電話も苦手かも。だって、男の子だからもし、Hなことしてたらどうしようとかね。うふふふふっ』


『おいおい!ユキがそんなこと言うなんて。実はユキも結構下ネタ好きだったりして?』


『それはどうかな~。これからどんどん本当の私が見えてくるかもね。』

『本当のユキ・・・か。僕はどんなユキでも受け止めるから、なんにも隠さないでほしい。』


ちょっと核心に迫る。


『ありがと。どんな下ネタにもついてきてね。』 


冗談で交わすのがうまいユキに僕はお手上げ状態。


『あははは、OK!!あのさ・・僕のことで、誰かにいやなこと言われたりしてない?』

山田が言ってた事をユキに聞いてみた。

『ん~?いやなことはないよ。休み時間に2年生に手紙渡されたことはあるけど。』

そんなことを淡々と話すユキは、心が広いんだろうと思った。


『早く言えよ。なんて?』


『・・・神宮司にちょっかい出さないほうがいいよ。だったかな?』

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