どくんどくん ~SPRING SNOW~
「もういいよ、ゆうじ。そんなことたいした事じゃない。僕はもっとひどいことしちゃった。ゆうじの気持ち、裏切った。僕は、自分がかわいかったんだ。自分の居場所を守りたかった。僕のせいで、ゆうじを追い詰めて苦しめた。許してもらえるなんて、思ってない。だから、僕に言いたい事全部言ってくれ・・・。」


雨上がりの滝のように一気に僕は言った。


「僕、ハル君のことばっかり思い出すんだ。ずっといじめられっこだったけど、ハル君は僕と対等に話してくれた。ハル君は、みんなのリーダーでいつも友達に囲まれてたよね。僕にとってハル君は、憧れなんだ。ハル君が、僕を裏切ったなんて思ってない。
ただ、もうハル君は僕のハル君じゃないんだって思ったんだ。」

公園の街灯が僕を照らす。

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