どくんどくん ~SPRING SNOW~
僕は言葉を失った。

「ごめんね、ハル君。しちゃいけないことだよね。どんなに生きたくても生きられない人もいるのにね。でも、あの頃の僕、すごく寂しくて、なにも感じなくなってた。」

僕は、自分がしたことの重大さに改めて気付いた。

ゆうじにとって、僕の存在がどれほどの大きさだったか。

ゆうじにとっては、たった一人の味方、支え、友達だったんだ。

僕が今、ユキを失うくらい、いや、それ以上かもしれない。


ごめんなさい、ゆうじ。


ごめんなさい、神様。

「死のうと思ったんだけど、やっぱり心のどこかで生きたいと思ったんだ。だから、今こうして生きてる。ハル君にまた会えた。それだけでも、死ななくて良かったよ。」

「僕のせいだ・・僕がゆうじの人生を狂わせたんだ。」
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