恋愛不器用
落し物
「はぁーー」
「あーあ、またそんあ大きなため息だしてぇー」
窓から、どこまでもどこまでも続く空を見ていると、不思議とため息が出てしまう。
「そんなんじゃねぇ?せっかくいいことあっても、すぐどっか逃げちゃうよ?」
「うーん」
岡本愛美(オカモトマナミ)、高校2年生。おまけに女子高在学中。
そんなあたしわ、最近親友のみなみによると、ため息の数が半端ないらしい。
「なんかさ、愛美さぁー、最近カラオケいってもため息つくしぃー、遊びいってもだしぃー、授業中もだしぃー、語ってるときだって!!
なんかあったの??」
なんかあったの??
そんなこと言われても、なんともいえない。
心の中にわ確かに、わだかまみたいなもやもやしている物体がある。なんだけど……、それを具体的に作文用紙かけって言われたら、きっと無理。
「うーん、わかんない。けど、なんだろうなぁ…」