彼女を愛するが故に
たまたま、家には俺しかいない。そんな休日。特にする事が思いつかな
い。それによっつんたちも捉まらない。ぼんやりと過ごすくらいしか思い
つかなかった。
その時、急に頭に浮かんだ。あのWikipediaの記事。あれだけの量
があるんだ。少しは暇つぶしになるだろう。さっそく自分の部屋に向かっ
た。
今日に限って、パソコンの起動がやけに早く感じた。何かいい事でもある
んだろうか?俺は一人、想像しほくそ笑んだ。
「あった、あった。」
さっそく読み始める。前によっつんと読んだ場所も、暇だから読む事にし
た。
「これってさ、どう考えても俺の事だよな?三咲の事なんて、誰も知らな
いのに書いてあるし。これ、三咲が書いたのか?」
三咲は元カノだ。ただ、三咲と付き合っていた事はよっつんも知らない。
だから、三咲くらいしか心当たりなかった。
「なんだ、フられた腹いせか?」
所々、トゲのある表現があった。
どんどん読み進める。が、最後に俺は凍りついた。
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