水月花
「ボクもせっかく来たことですし、何か買って帰りましょうか。ソウマさん、オススメとかありますか?」
「ええ、ちょうど新作を仕入れたばかりですから」
そう言うと、店の奥へ行き、桐箱を持ってきた。
「あっ、この間マミヤと取りに行ったヤツだ」
ハズミが興味津々といった表情で、近づいてきた。
「はい。マカにも許可を取りまして、商品として売って良いそうです」
「何ですか? コレ」
ソウマはニッコリ微笑むと、桐箱を開けた。
中に入っていたのは、木細工の筒のような物だ。
桐箱をハズミに預け、ソウマは筒を取り出した。
「幻灯筒と申します」
「幻灯筒? 幻灯機ならば知っていますが…」
幻灯機―ランプとレンズを使って、ガラスに描かれた画像を適当な幕に投影する機械だ。
「それの筒版だと思ってください」
そう言ってソウマは筒の上蓋を開けた。
「中が空なのが分かりますね」
「ええ、何も入っていませんね」
「ええ、ちょうど新作を仕入れたばかりですから」
そう言うと、店の奥へ行き、桐箱を持ってきた。
「あっ、この間マミヤと取りに行ったヤツだ」
ハズミが興味津々といった表情で、近づいてきた。
「はい。マカにも許可を取りまして、商品として売って良いそうです」
「何ですか? コレ」
ソウマはニッコリ微笑むと、桐箱を開けた。
中に入っていたのは、木細工の筒のような物だ。
桐箱をハズミに預け、ソウマは筒を取り出した。
「幻灯筒と申します」
「幻灯筒? 幻灯機ならば知っていますが…」
幻灯機―ランプとレンズを使って、ガラスに描かれた画像を適当な幕に投影する機械だ。
「それの筒版だと思ってください」
そう言ってソウマは筒の上蓋を開けた。
「中が空なのが分かりますね」
「ええ、何も入っていませんね」