and I love you
「はいはい。」



「はいはいじゃなくて!!もう~寝癖すごいし~!」




そういって俺の寝癖をドライヤーでなおす。



美香の手の体温が頭皮を伝って心臓に届く。



エンジン音のように俺の中で脈打つ心臓。




ほかの女のときはこんな風にならないのに…



「もう!!学校行く気あんの!?」



「ない。」




そういって美香の腕をつかむと、美香は目を丸くして俺を見た。




「な、な、な、なによ??」



ぎょっとした目で俺を見つめる。



「ドライヤー、熱い。」



「もう!急いでるんだからいちいちとめないでよ!」



本当は熱くなんかない。



美香に触れたかっただけ。



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