and I love you

予定外 ~美香side~

「ねぇ、美香!!宮内先輩が呼んでるよ!!」



「え…?」



急に呼ばれた私の視界に入ったのは、校内でも有名な王子様の宮内ルイ先輩だった。



私の憧れの先輩。



またいつもどおりの会話が始まると思っていた。



「どうしたんですか??ルイ先輩」




私が一言言うと、周りにいた男子たちが冷やかした。



「ココじゃ話しにくいから、ちょっと…時間いい??」



はい、と言って私はルイ先輩についていった。




いつもとは違う先輩の印象に緊張してしまう。





私たちは、狭く細い廊下をとおり、一番奥の階段を使って屋上に向かった。





途中で言葉を交わすことはなかった。






古くさび付いた屋上のドアを開ける。




その瞬間に、私の肺の中に入り込む新鮮な空気。



今にも空に浮き上がっていきそう。












< 33 / 116 >

この作品をシェア

pagetop