and I love you
コンコン、とドアをノックする音が部屋に響いた。




「ミサー?お風呂空いたよー。」



あー、と返事をすると、美香はそのまま一階に降りていった。



「風呂でも入るか。」



流れ出したものでシーツが汚れた。



これはさすがに母さんに洗ってもらうわけには行かない。



美香と、母さんに気づかれないようにシーツをもって風呂場に向かった。



「手洗いか。」



洗剤を取ってバケツの中に入れた。


シーツを入れるとみるみる水を吸った。



色が変わり、"流れ出したもの"が浮いてくる。



俺はそれを切れるくらいこすって洗った。



風呂場にはまだかすかに美香のシャンプーの香りが残っていた。







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