and I love you
「この意味、わかる??」



ミサの人差し指は、本の表紙、題名を指していた。



その本の題名は…


『and I love you』



「and…そして私はあなたを愛してる??」



「そう、その本の主人公は…」



「まった!」




本の内容を人に先に話されるのは好きじゃない。


誰でもそうだと思うけど。




「自分で読むから」


「そう。」



そっけなく行ったミサはどこか悲しそうだった。



そんな顔しないでよ。




不覚にもミサがかわいい、愛しいと思っちゃうじゃん。



「まって。」



私の手は気がつけばミサのYシャツの袖をつかんでいた。



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