and I love you
「ほら、二人ともいい加減にして食べなさい。」




親父はそういってビールを口に運ぶ。




「もう!!ミサが悪いんだからね!!」


美香はそう言って食器を台所へと運んだ。




俺はそれについていく。




我が家の台所は、リビングと別の場所にある。



美香と二人きりになる絶好のチャンスだ。




「何でついてくるのよ!!」




食器を洗いながら言う美香。




「飯をよそいに来たんですけど??」




お茶碗を持った手を持ち上げ、美香の前で掲げた。


美香のさらには、にんじんが残っていた。




「なに、美香、その年で好き嫌いあんの??」



俺は笑い飛ばしながら、その人参をほおばった。



「やだ、ちょっと!!汚いってば!!」
< 6 / 116 >

この作品をシェア

pagetop