and I love you
俺の心には、みじめで、悔しい、自分に当てての涙が溢れ出した。



俺がつかんでいた、女の髪の毛をそっと離すと俺の手に無数の髪の毛がくっついた。


こんなに押さえつけていたんだ。



その女はあわてて着替え、サイテー、と言い残して出て行った。



サイテー、だって。



本当だよな。



俺…サイテーだよ。



嫉妬して…恋がこんなにつらいものだなんて思ってなかった。





なんでこんなsignの出し方しかわからないんだ??



もっと、繊細な糸を扱うような恋はできないのか??



不器用な自分に腹が立つ。




腕に美香の手が触れたとき、俺の心臓はつぶれるかと思った。




ひどくうるさくて、耳障りで、美香の声さえも聞こえないくらいだった。




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