ラブハンター
斎藤とレオ先輩のキスを見た次の日、一緒に帰るふたりを呼び止めた。



『斎藤と別れてください』



そう言った俺に、レオ先輩は着いてこいと笑って言った。



斎藤が必死に止めるのも聞かず、俺はレオ先輩が呼んだ車に乗り、人気のない公園へ。



斎藤は車から出てこれず、俺は有無を言わさずバッドで殴られた。



『アイツは俺の。欲しけりゃ耐えてみろよ。生きてたら、譲ってやる。まぁ、アイツのこと知ったらいらねぇと思うけど』



わけがわからなくなるほどの激痛。



何度も意識は飛ぶのに、痛みで覚醒させられる。



顔にも容赦なく靴のまま蹴りが入り、自分のカラダが自分のものじゃないような感覚。



最後に聞いたのは、斎藤の叫びに似た声。



『離せっ!!杉田ぁ!!』



朦朧とする意識の中で、斎藤に手を伸ばしたけど…届かなかった。



気がついたら雨に打たれていて、カラダが動かない。



ケータイで誰かに助けを求めようとしたのに、ポケットに入っていたケータイはヒビが入って壊れていた。



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表紙・目次

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