ラブハンター
今日こそはちゃんと話す。



「シャワー浴びる?」

「まず座って?」

「なんで?」

「俺、杏里の都合のいい男なの?」

「そうだよ」



うわぁ~…、ハッキリ言うなよ…。



ショックだろ、俺。



珍しく言うことを聞いてソファーに座ってくれた。



「あのさ、元カレが忘れらんないとかあんの?」

「元…カレ?」

「だから誰のことも好きになんないのかなって」

「あははっ!!それはない!!」



じゃあ何だよ…。



マジでわかんねぇ。



ここ最近、ずっと杏里のことばっかり考えてんのに。



「もうやめる…」

「あたしとの関係?」

「ん、ズルズル続けんのムリ」

「わかった。話は終わり?」



なんでそんなにあっさりできんの?



あんなに甘えて来たりしたくせに。



俺は遊ばれただけ?



「最後でいいから。杏里の抱えてるもん、教えて?」

「わかった。たぶん、あたしを切っといてよかったって思うよ」



そう言った杏里は、バッグからケータイを取り出した。



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