ラブハンター
俺と陽なんて、接点がなさそうなふたり。



そんな陽は、今注目の人間。



1年の彼女ができて、今までの女関係をすっぱり切ったって。



とにかく遊びまくってた陽が、ひとりの女に絞ったってことが話題になってる。



スミレちゃん、めちゃくちゃカワイイから、陽がハマる気持ちもわかるけど。



「陽の周り、男しかいねぇじゃん」

「マジメになったんだね」

「陽の取り巻きは頭に来てるらしいけど」

「器、小さいね」



クールなルカには理解できないらしいけど。



俺は遊びまくってる陽より、スミレちゃん大好きの陽の方が好きだ。



とにかくカワイイから。



肩を並べて家まで帰る。



誰もいない家で、ルカに出したコーヒー。



「おいしい」

「よっさんのだから」

「いいの?」

「いいの。名前書いてないし」

「あははっ、ならいいか」



笑った顔、カワイイな…。



学校では見ない顔。



「今日の数学、よくわかんなかった」

「マジで?みんなそう言ってたけど」



まさか教えろとか言わないよな?



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