ラブハンター
あんな家に戻るのは絶対イヤだ。



「単刀直入に言います。陽様の決断次第で、あなたに関わる人間は不幸になる」

「よ、よっさんだって!!それなりの権力者のはずだ…」

「そうですね。良之様のお父上の時代から比べたら、クリーンな会社になったもんです」

「過去まで引っ張り出すなんて…」

「3日待ちます。いい返事を期待してますよ、陽様」



そう言って帰って行った。



過去から抜け出して、せっかく幸せだったのに…。



一気にぶち壊してくれたな。



「わりぃ、陽」

「聞いてた?」

「バイト…行くから部屋出ようとして。わりぃ…」

「何で尚くんが謝んのぉ?」

「なんつーか…なんも言えなくて…」

「求めてない。どうしようかなぁ~。あっ、バイトっしょ?行ってらっしゃ~い」

「ケントは今日よっさんとこ行ったから。悠大も帰ってくるの遅いはずだ!!じゃあ…行くからな!?」



俺は大丈夫。



尚くんに心配かけたかな…。



大丈夫、大丈夫だ…。



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