ラブハンター
この時間が好きだ。



勝手に喋って、勝手に笑って。



「会うの、やっぱりケントさんのおうちがいいです…」

「なんでだ?」

「ゆっくりくっつける…。最近、ケントさんに触りたくて…」

「は!?」

「あっ、何言ってるんだろ…」



若菜、積極的だな…。



俺も触りたい。



でも今はこれで我慢しとく。



「ふふっ」

「なんだよ…」

「ケントさんの手、大きいです」



手を握る。



これだけで俺は満たされる。



キス…してぇ…。



いや、しなくても満たされてる。



「明日から家でいい」

「やった!!マルちゃんにも会えます!!」

「ん」



若菜を泣かせるようなことはしたくないし。



陽が引きこもってんのはシカトだ。



そのうち出てくるだろうし。



「夏休みになっちゃいますね~…」

「学校嫌いだから早く夏休みになればいい」

「ケントさんに会えなくなります…」

「どっか行く。若菜と」

「どっか?」



デートしたい。



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