ラブハンター
練習の帰り道で事故に合った。



靱帯切ったり、骨折だったり、後は衝撃すぎて忘れた。



「両足動かなくて。でも、治ればサッカーできると思ってたんだけど」

「けど…?」

「原因がわかんねぇんだよなぁ~。走り方忘れたっつーか、うまく走れなくなってた」

「へっ…?」



足が速かった俺が、周りに抜かれる。



リハビリとか、長かったせいもあるのかも。



頭でするイメージと、動かない足に差がありすぎて。



「精神的なもんだって言う医者もいたんだけど、走れば走るほど、なぜか膝が痛くなってきて。で、限界感じてやめた」

「辛かった…ね…」

「辛かったよ。今でも…やりたい」

「やればいいじゃん。カラダは治ったんでしょ?」

「あははっ!!今更!?」

「もったいないなぁって、思って…」

「やりたいよ、サッカー」

「やったらいい」



ムリだ。



サッカーから数年離れてる俺に、昔の輝きは戻らない。



いちばんいい時期にやめたんだ、俺は。



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