ラブハンター

【陽】



久しぶりに本気でやった。



スミレにお触り禁止令を自分で出してまで。



家は好きじゃない。



でも、周りが傷つくのは絶対にイヤだ。



ちょうどよく夢もなかったので、俺からも条件を出して家を継ぐことにした。



『俺の周りには手は出さない』

『結婚相手は自分で決める』

『実家に戻って暮らさない』



それが俺が出した結論。



勉強さえすればいいと父親は言った。



なので、俺は今まで通り自由の身。



まぁ、勉強はするけど。



「はぁ!?陽、カンニングか!?」

「勉強したもんね、僕」

「数学100点取ってるヤツなんて見たことねぇ…」



俺の周りはバカばっかり。



今が楽しければいいってヤツらが揃ってて、当たり前のように全教科補習。



俺は今回やらなきゃダメだったので、ひたすら勉強した。



おかげで学年で3位。



前回のテストでは247位。



見事に244人抜き~。



やればできるのに、やらなかっただけ。



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