ラブハンター
七五三なんてしたか?



記憶にないけど、したなら豪華にやったんだろうし。



アルバムには入ってないと思う。



「あっ、もしかしてお兄ちゃん…?」

「ん、そうそう。10歳離れてる」

「陽ちゃんに似てない。別系統の顔…」

「父親似なんだよ、兄貴」

「陽ちゃんはママ似だぁ~!!お母さん、美人!!」

「うわっ、久しぶりに見た…」



母親は俺を嫌いだと思う。



俺が大事な長男の嫁に手を出したってことになってるから。



その時の汚いモノを見る目は一生忘れらんないと思う。



「兄弟の仲はよかったの?」

「ん~、兄貴には可愛がられた。今はどこにいんのか知らないけど」

「ふぅん」

「俺、義理の姉と関係あったんだよね~」

「へっ…!?」



まぁ、その反応は妥当。



俺は悪者になったけど、兄貴より5歳下で、俺の5歳上だった彼女を、俺は本気で好きだった。



勉強教えてくれたり、悩み聞いてくれたり。



火遊びの相手だったんだな、俺は。



< 237 / 340 >

この作品をシェア

pagetop