ラブハンター
いつもの公園で若菜にあった。



今から俺の部屋。



歩いて数分の距離だから、すぐについた。



「今日も暑いですねぇ~…」

「夏は苦手か?」

「苦手ですよ。冬の方が好きです」



とりあえず飲み物。



冷蔵庫にある名前がないペットボトルを若菜に渡した。



誰のか知らねぇけど。



名前がないのは誰に飲まれても文句は言えないルールだ。



「冷たいお茶、生き返ります~…」



部屋に入ってエアコンをつけた。



若菜の顔が赤い。



「暑いか?」

「今日はダメです~…。もう何もしたくない…」



いつもよくしゃべる若菜の口数が少ない。



扇いでやろう…。



リビングから陽の団扇を持ってきてパタパタ風を送った。



これから夏本番なのに。



しんどそうだな。



「涼しくなってきました…」

「ん、よかったな」

「やっぱり寒い方がいい。暑いとケントさんにくっつけない」



そんなカワイイことを言われたら、やるしかない。



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