ラブハンター
な~んか、疲れた顔してる。



「コーヒーでも飲む?」

「できれば水がいいなぁ~。飲み過ぎた」

「水ね、了解」



普通にここに来たけど、杏里は他に男とかいたりすんの?



俺って、杏里のどこら辺のポジション?



付き合ったりしてるわけじゃないし…。



そう考えたら不安になってきた…。



「はい、冷たい水」

「ありがと」

「千里があの日からサッカーばっかり。尚道とやったのが楽しかったみたい」

「そりゃよかった。俺も楽しかったからね」

「ハァ…」

「疲れた?」

「ん、癒してよ…」

「おいで」



寄ってきた杏里をギュッと抱きしめた。



全部の体重を預けてくる。



「頼りたくない…。頑張らなきゃいけないのに…」

「別にいいじゃん。甘えさせてくれるヤツがいんなら」

「ダメなママだね、あたし…」



頑張ってるよ、杏里は。



仕事が終われば実家に帰り、朝に千里くんとアパートに戻る。



幼稚園に送ってから掃除、洗濯、少しの休憩。



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