ラブハンター
若菜がキラキラした目で俺を見てる。



デート、したいのか…。



こんなこともあろうかと、バイトをがんばったんだ。



「どっか行く」

「どこに行きます!?近くに動物園あるみたいですけど!!」

「動物…行く」



久しぶりだ、動物。



マルは元気にやってるだろうか…。



誰もいなくなるからって、マルは悠大の友達に預けた。



イジメたりしたら、俺が容赦しねぇ。



それから尚道の女が作った昼飯を食った。



うめぇし…。



ロコモコってヤツ。



「うまいね~、ケント!!」

「お前の母ちゃん、料理うまいな」

「うまいよ、ママのがいちばんうまい」



尚道、幸せそうに食ってる…。



初めはかなりびっくりした。



尚道がバツイチの子持ちと付き合ってるなんて。



だけど、1日一緒にいればわかる。



尚道は、このふたりを大事に思ってるってこと。



「千里くん、片づけ手伝うよ」

「俺やるから!!えっと…若菜は自分のやるの!!」

「しっかりしてるね~」



ガキ、カワイイな…。



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