ラブハンター
私生活はどんな感じなのか知りたくなる。



洒落っけがなくて、男はいらないと言った。



どうなんだろう、プライベートの顔って。



金曜日の忙しい時間を終え、柴田さんと一緒に帰る。



やっぱり疲れた顔…。



「ムリしてんだろ~」

「ムリしなきゃやってらんない時もあるの」

「どっかでちゃんと抜いてんの?」

「息の抜き方、わからなくなってきちゃった…」

「えっ?」

「な~んて、言ってみたり。じゃ、また明日」



ちょっ、待てって。



今の、本心だろ?



マジで疲れてんじゃねぇのか?



「柴田さんっ!!」

「なに?」

「ちょっと寄り道しね?コーヒーくらいおごる」

「ん~…」



ケータイで時間を確認した柴田さんは、こっちを見て頷いた。



いちばん近くのファミレスに入り、ドリンクバー。



お互い飲むのはアイスコーヒー。



ブラックの俺に対し、柴田さんは砂糖たっぷり。



「悩みとかあんの?」



何気なく聞いてみた。



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