ずっと大好き…この恋は秘密 …
「まぁ、気にすんなよ。
言うほど変ではないし」
「もういいですよ…
先生は嘘つきだって勉強になりました」
みのりが少し落ち込みながら
イヤミっぽく言うと先生が顔を緩ませた。
「大人はみんな嘘つきなんだよ。
オレだけじゃないし(笑)
この先陸橋で坂になるから
スピードあげないと後ろに迷惑かけるよ」
その言葉にみのりは速度標識を探したが…
見当たらない。
…なんか先生っぽくないし
聞いちゃえばいっか…
「ここ制限速度何キロでしたっけ?」
みのりの質問に先生が
普通に答える。
「40。
まぁ、60くらいまでならOKじゃね?」
…やっぱり普通の先生じゃない。
「…普通先生はそんな悪い事教えないですよ」
「あ〜、まぁ建て前は40だな。
本音は60(笑)
あ、他の先生にちくんなよ?」
先生がいたずらっこのように
横目でみのりを見る。
その視線に少し胸がざわざわしたのを感じて
そんな自分をごまかすようにみのりが口を開く。
「はい。
…でも先生?
最近は子供も嘘つきなんですよ」
みのりの言葉に
先生は苦笑いした。
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