ずっと大好き…この恋は秘密 …
「オレが紹介してやろうか!」
カップラーメンにお湯を入れて
箸を片手に3分待っている悟が顔を輝かせる。
「勘弁しろよ(笑)
悟いくつだっけ?」
浅井がカップラーメンのフタを開けると
タバコの煙とは違う白い湯気があがる。
湯気の向こうで悟が笑顔を浮べる。
「19。
でも遼兄なら20…4には見えるって!
大体今歳なんて気にしねぇしさ。
な、紹介するよっ」
悟の強引な言葉に浅井が苦笑いした。
ふいに…
浅井の頭に
みのりの顔が浮かんだ。
「…とりあえずいい」
「なんでだよ〜。
…誰かいんの?」
膨れながら言う悟をちらっと見て
浅井は笑みをこぼした。
「…さぁな」
ブーブー文句を言っていた悟だが
カップラーメンが出来上がると
大人しく食べ始めた。
その様子を見て浅井は少し口の端を上げる。
…佐倉は18だよな。
つぅかやべぇだろ…
8歳差って…
あいつオレの歳知らないから
好きになったんかな…
オレの歳知ったら…
オレから離れるの…?
「遼兄、ラーメンのびるよ」
悟に促され目の前のカップラーメンに箸をつける。
「遼兄、たまには自炊しろよ。
確か料理姉ちゃんより上手かったよな。
オレ来るといつもインスタントじゃん」
「男のために作る気にならねぇよ。
…おまえこぼすなよ。
ガキじゃねぇんだから(笑)」
2人分のカップラーメンの湯気が立ちこめる部屋の窓を
台風の雨が容赦なく叩きつけていた。
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