ずっと大好き…この恋は秘密 …
「なぁに?」
浅井の言葉に清水が反応する。
「…黄色い車」
前を走る黄色い車を見ながら浅井が言う。
「…それが何?」
「黄色い車5台見たら幸せになれるって
こないだ教習した生徒が言ってたから…
流行ってねぇの?」
清水は少し考え込み
思い出したように話し出した。
「あぁ!
小学生くらいの時流行ったかもっ
でももうあたし20だし(笑)
信じないよ、そんなの。
なに、せんせぇ信じてんの?
じゃああたしも探してあげる」
清水の言葉には答えずに
浅井はまた窓の外に目を向ける。
「いいから、教習に集中しろ。
あと敬語使え」
聞く耳を持たずにキョロキョロする清水に
浅井の口からまた1つため息がもれる。
…普通信じねぇよな(笑)
高校生にもなって。
一生懸命に説明していたみのりを思い出し
浅井が顔をゆるめた。
…ホント『ガキ』だよな(笑)
「あ、さっきんとこ右っつったろ」
「あっ!
だって黄色い車探すのに必死で〜」
敬語の使えない清水に
うんざりしながら
「…教習に集中しろ」
と一言だけ言った。
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