ずっと大好き…この恋は秘密 …
教習の終わり際、
清水が高い声をあげた。
「あった!
黄色い車!」
清水の見る方向に目を向けると
道路上を掃除する清掃車が目に映る。
「…あぁ、本当だな」
「なに?感動薄〜い!
せっかく見つけたのに〜」
文句を言う清水に教習所に帰るように告げてから
浅井は清掃車にもう一度目を向けた。
「…多分あれもダメなんだろうな(笑)」
清水に聞こえないように
小声をもらす。
『幸せになれる』
みのりの言った言葉が頭に浮かぶ。
『幸せ』か…
…そろそろ潮時か。
沙紀…
悪いけどもう…
おまえにはついていけない。
ごめんな…
一回もちゃんと向き合えなかった…
でも
もともとお互い気持ちのない結婚だったからな…
それが
間違いだったな…
責任感なんかで
一緒になっちゃダメだったのにな…
清水の運転する車が
駐車場に入った時
終了のベルが鳴った。
佐倉…
オレ
…おまえの気持ちと向き合うよ。
教習車から降りて
見上げた空は
雲一つない快晴で
どこまでも青く澄んでいて
浅井の気持ちを表しているようだった。
自分の幸せ考えねぇと
悟に怒られるからな…(笑)
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