ずっと大好き…この恋は秘密 …
2年ぶりのバイクが
風をきって気持ちよかった。
車とは違う緊張感、
流れる景色、
エンジン音…
すべてが浅井を後押ししてくれているように感じた。
信号が赤になりアクセルを弱める。
エンジン音の合間に
近くの小学校のチャイムの音が聞こえた。
佐倉、バイクびっくりするだろうな…
スカートだし嫌がるかな…
あの短いスカートじゃめくれるかもしれねぇし…
ジャージ持ってきてやれば…
あ、こないだ佐倉に貸したんだっけ…
まぁなんとかなるか(笑)
みのりの反応を想像して少し笑みがこぼれる。
信号が青になって…
前の車が走り出した瞬間だった。
信号無視の車が勢いよく前の車にぶつかり…
次の瞬間―――…
浅井の体に鈍い痛みが走った。
2年前と
同じような光景―――…
すべてがスローモーションになった中…
浅井がゆっくりと目を閉じた。
閉じた瞼に
ぼんやりと…
さっきまで想像していたみのりの笑顔が見えた。
佐倉…
待ってろよ―――…
そのまま…
意識がなくなった。
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