ずっと大好き…この恋は秘密 …
「ええぇっ!!?」
翌日の学校が里奈の大声で揺れた。
「しっ!
ダメだってばっ!
…まだ離婚したワケじゃないから秘密なのっ!
みんなには言えないんだから」
みのりが里奈の口を慌てて押さえる。
「ごめぇん…
だってあまりに展開が早くて…」
里奈が苦笑いしながら言う。
「…なんか自分でも信じられないんだけど…」
…昨日の夜はドキドキして眠れなかった。
部屋にある浅井さんのジャージを広げたりたたんだり…
とにかく落ち着かなくて…
「よかったね!みのり…
頑張ったね!」
里奈が輝くような笑顔で言ったから…
みのりもそんな里奈を見て笑った。
里奈が祝福してくれたのがうれしくて、とても満たされた気持ちになった。
「ありがとっ」
里奈とパチンと手を合わせた。
放課後、
みのりは1週間後の就職試験のための面接指導を受けてから病院に向かった。
足早にロビーを通り過ぎようとした時…
イスに置かれた1冊の本に目が止まった。
アルバイト情報誌…
病院のかな?
…ちょっとだけ
みのりがロビーのイスに座り雑誌に目を通す。
浅井さんの誕生日プレゼント…
何がいいかな…
タバコ吸うしやっぱりジッポとか無難かな?
少しウキウキしながら雑誌に目を向けていると
急にページが暗くなって…
「それオレのなんだけど?」
見上げると1人の男が
困ったように少し笑ってみのりを見ていた。
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