ずっと大好き…この恋は秘密 …
車内に2人っきり…
その慣れない状況にときめいてるだけなのかな…?
みのりが思い起こすように
自分自身に問いかける。
珍しく若い先生だったから…?
初めての校外教習だったから…?
まだ気付ききってない
淡い気持ちが何なのか…
みのり自身もよく分からなかった。
勘違い…
その言葉を自分でも否定はできない。
…でも
急に騒がしくなり
みのり達のテーブルの横を
数人の男性グループが通り過ぎる。
その瞬間、みのりがそのうちの1人に反応し…
顔をあげた。
みのりが見つめた先には
見ず知らずの男の姿があって…
でも胸が高鳴っていた。
「祐ちゃん…
でも…
やっぱり好きかもしれない」
「え?
…なんで?」
…だって
タバコの匂いだけで
先生を思い出した…
ドキドキした…
あんなに嫌いだったタバコの匂いに…
ドキドキした自分がいた―――…
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