ずっと大好き…この恋は秘密 …


圭司に振り向いたのは浅井の思っていた通り、みのりだった。


「もっと早く言ってよ〜。

めちゃくちゃ探しちゃったじゃん」


「いい加減覚えないおまえが悪い」



お互い文句を言い合う姿が…

浅井の目に
まるでカップルのように見えた。



なんとなく声がかけられなくて
浅井はそのまま店を出た。






…佐倉

なんで言わなかった?


バイト始めた事…



『離婚する』

そう伝えてからも佐倉からの電話は一度もない。


佐倉にしたら…

離婚なんて重荷なだけか?



…聞いて面倒になった?


こんな事考えるオレは…

最低だよな…




あんなにまっすぐに想ってくれる佐倉を


なんで信じてやれないんだよ…




傷つけた分、大切にしたいって思ったくせに…


何びびってんだよ…







浅井がハンドルについた腕に顔をうずめた時…

浅井のケータイが鳴った。







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