ずっと大好き…この恋は秘密 …
「チョコケーキなんですけど…」
みのりがチラッと浅井を見上げながら言った。
「…まじで?」
浅井がびっくりしたように笑う。
「なんか…
やっぱり誕生日って言えばケーキかなぁって思ったんですけど…」
「開けていい?」
浅井が優しく微笑みながら聞くと
みのりは黙ってうなづいた。
浅井がみのりの置いたケーキの箱を開ける。
今日のためにみのりが用意したホールケーキ専用の箱を開けると
全体をチョコと生クリームでデコレーションして
いくつか苺が乗っかったケーキが現れた。
「すっげぇ!
手作り?!
みのりちゃんこんなん出来るんだ〜」
悟の反応にみのりは安心して笑って答える。
「うん、でも慣れてないから色んなとこ失敗してるけど…」
そう言いながら
まだ何も反応を示さない浅井が気になり
みのりがチラッと浅井を見た。
ケーキを見ていた浅井の視線がみのりに向けられ…
みのりが慌てて目を逸らす。
…やっぱもう大人だしケーキとか食べないとか?
ってゆうかホールって…
大きすぎ?
「…悟、
フォークないから買ってこい」
「はぁ?
フォークくらい普通あるだろ」
「いいから。
すぐ向かいにコンビニあるし5分かかんねぇだろ」
浅井の言葉に悟は渋々部屋を出た。
「ごめんなさい、気がきかなくて…
フォークも持ってくれば…」
「しっ…
黙って…」
みのりの言葉を浅井が止める。
唇に人差し指をあてながら微笑む浅井に
みのりが不思議そうに首を傾げた。
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