ずっと大好き…この恋は秘密 …



『一緒にいると安心できるし』




みのりが笑いながら言った言葉が…

なかなか頭から離れなかった。



多分、深い意味がないことはわかっていた…


ハズなのに…



『悟みたいのが佐倉のタイプ?』


気づいたらそう言っていた。



みのりが落としたお皿の割れる音を聞いて初めて我に返った。



浅井の言葉を聞いたみのりの顔からは…

笑顔が消えていた。






絆創膏を取りに寝室に入ると、
悟が少しいびきをかきながら寝ていた。


浅井は棚に置いてある薬箱の中から
絆創膏と消毒液を取り出して眺めた。






…あんな事聞くつもりじゃなかったのに。



佐倉…

どう思ったんだろ…



オレの事好きだって言ってくれてんのに…



また傷つけた。



さっきのみのりの寂しそうな顔が頭から離れず

浅井も顔をしかめる。





「大人げねぇな…」



浅井は小さくため息をついてみのりのいるリビングへ向かった。





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