ずっと大好き…この恋は秘密 …
「佐倉?
どうかした?」
「あ…なんでもないです」
優しく聞く浅井にみのりは笑顔を作って答えた。
「…浅井さん
ちょっとだけ…
くっついててもいいですか…?」
カフェオレを見つめたまま言ったみのりを見て
浅井が笑って答える。
「当たり前だろ?
好きなだけどうぞ」
優しいトーンの浅井の言葉に、少し顔を赤くしたみのりが
浅井にぴったりくっつくようにソファに座りなおした。
やっぱり緊張してまだドキドキはするけど…
うれしいような安心するような気持ちが大きかった。
カフェオレの匂いに混ざって
少しだけタバコの匂いがして
みのりの胸がきゅんとなる。
浅井の体温を感じても圭司のことがなかなか頭から離れなかった。
もし…
周りに知られたら
きっと浅井さんが悪者になっちゃう…
そしたら…
あたしは…
圭司にばれた時が
浅井との別れを意味しているような気がして
恐かった。
気持ちを落ち着かせようと
ゆっくり飲んだカフェオレが喉を流れていくのを感じた。
体の中からだんだん温かくなっていくのを感じながらも
別れの不安がみのりの体中を包み込んでいた。
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