ずっと大好き…この恋は秘密 …
「もう…終わりにしよう」
少し待ってもみのりの返事はなかった。
「ずっと思ってたんだ。
佐倉はオレなんかと一緒にいちゃダメだって。
沙紀もなかなか離婚承諾してくれないし、オレといても佐倉は…
幸せになれないだろ」
みのりはただ黙って…
静かに浅井の言葉を聞いていた。
「だいたいまだ高校生だろ。
もっとちゃんとした相手を好きになれよ。
オレの事なんて…一瞬の感情だよ。
…すぐに忘れるから」
初めて電話した時と同じ言葉。
『そんなことない』
みのりが否定した言葉。
…わかってるよ。
佐倉がそんな軽い気持ちじゃなかったのはよくわかってる…
オレの言葉が佐倉を傷つけてる事も…
わかってる。
でも
悔しいけどあいつの言う通りだよ。
オレは佐倉を泣かせるために一緒にいる訳じゃないんだ…
オレのせいで泣かせるのは…
もう嫌なんだよ…
『一緒にいたい』
そんなオレのわがままで佐倉を泣かせるのは…
もう耐えられない。
だって誰が見たって間違ってるだろ?
ダメなんだよ…
どんなに好きでも…
オレの気持ちが佐倉を傷つける。
結婚してるオレの現状が
佐倉を泣かせる。
もう
佐倉の涙は…
見たくない。
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